雨のベニス

夏、めったに雨が降ることのないベニスだが、しかし今年のヨーロッパの気候は変らしい。朝、ザーザーと雨が振っていた。しかし、そんなことでヘソを曲げてられず、とりあえずホテルを出た。
さすが観光都市なだけに、街には観光客しかいない!! はっきり言って、感覚的には9割観光客。地元の人は店の店員しか見当たらない。雨にも関わらず、ガイドブックや地図を片手に持つ人たちばかり。ここまで観光客が多いと、全て英語でOKなので、気が緩む。結局私はベニスにいる間、"Grazie", "Buongiorno", "Arrivederci"の３言しかイタリア語を使ってない気がする。
ホテルが、サン・マルコ広場の近くだったので、まずはサン・マルコ広場周辺を観光。まずは入るだけで大行列の「サン・マルコ寺院」を見学。ビザンチン建築で有名なんだよね。寺院内はとにかく黄金に輝くモザイク画が凄まじい!! 床の一面モザイクもめちゃくちゃキレイだった。828年に聖マルコの遺体をエジプトのアレクサンドリアから運び込み、聖マルコの遺体を納めるために建てられた寺院だとか。ちなみに街の守護聖人となった聖マルコは、羽根付きライオンとして描かれているのでベニスの街中にこのライオンがいっぱいいるんだよね。銅像だったり、絵だったり、ちょっとした門のデザインだったり…。
続いて、「ドゥカーレ宮殿」を見学。9世紀に建てられ、14〜15世紀にゴシック様式に階層されたらしい。ような、ゴージャスな部屋に絵画が飾られているところだ。ティントレットの世界最大の油絵『天国』もある。そして隣の建物には監獄がある。ドゥカーレ宮殿と牢獄の間は、「溜息の橋」でつながれている。これまた有名な橋。
サン・マルコ広場にある鐘楼にも登りたかったが、天気が悪いので明日にお預けした。
しかし、ビックリだ!! ドゥカーレ宮殿を出たら、雨は止んでいたが、サン・マルコ広場一面は池になっていたのだ!! ナンジャコレ〜?!?! 観光客の多くは裸足で歩き回っていた。スゴイ、この以上な天気のせいだろうか?!…とりあえずランチを食べて休憩した。
ランチの後は、街の美しさにうっとりしながら、アカデミア橋の方へのらりくらりと歩いた。本当は、「アカデミア美術館」に行きたかった。しかしそこにたどり着いてみると、閉まっていた!! オー・ノー!! なんと通常は19:15までなのに、月曜は14:00閉館らしい。ガーン!!
ショックのまま、我々はその近くにある「ペギー・グッケンハイム・コレクション」へ行った。はっきり言って古典なヴェネチア文化とは全く関係の無いモダン・アートだけど、とりあえずせっかくだから鑑賞。ピカソ、ミロ、ジャクソン・ポロックやら色々あって、なかなか良かった。私の大好きな画家フェルナンド・レジェの絵もあって、大満足!! やっぱりレジェは最高!! ルネ・マグリットの絵が気に入ってしまい、思わずポスターを購入してしまった。（引越したら、飾ろうかな。）
そして、そのまた先にある「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会」ここに行きたかった。しかし、これまたたどり着いたら17:30で閉まってしまったらしく、タッチの差で入れなかった。あ〜〜ん、ちゃんとガイドブックで調べて、計画的に行動しなくっちゃダメねー。反省しながら、お茶をして、雨が再び降ってきたので、そのままホテルに戻って、コカ・コーラをガブ飲みし、夕食も食べずにバタンと寝てしまった。時差のせいで、早く眠くなってしまうのだ。