今年のグランプリ・ファイナル

銀メダル、でも成長した真央ちゃん

フィギュアスケート グランプリ・ファイナルが今年はトリノの、あの2シーズン前に荒川静香が五輪金メダルを勝ち取ったリンクで開催された。どうしてもあのリンクで、五輪の時のジベンジを!!・・・と意気込んだ安藤美姫は、NHK杯でボロボロ敗退したが、日本からは、高橋大輔浅田真央が優勝を狙いに、更にはトリノ五輪の代表になれず悔しい思いをした中野友加里が参戦した。(あと、日本人ということでは、ペアロシア代表の川口悠子スミルノフ組も。)
結果から言うと、とっても良い大会だったと思う!! (※男子と女子シングルのみ観た限りの感想。)
まず、優勝が狙えると本当に思っていた(私も半分確信していた)高橋大輔については、残念ながら結果2位に終わった。ぶっちゃけ、日曜の朝のTVニュースで、STEPHANE LAMBIELに負けたと知ってしまっていたので、オンエアーでランビエールの演技を観た時、「エッ?! このレベルのランビエールに負けちゃったの?!?!*」と正直驚いた。ランビエール、ショートは、4回転コンビネーションに、トリプル・アクセルも決めて、かなりスゴイ!! 気合入ってるなぁー。・・・と感心したが、フリーでは4回転もトリプル・アクセルもミスった。うむ・・・なぜに高橋は負けたんだっ?!?!* 高橋も確かにベストの演技では無かった。でも、レベルの高いジャンプは確実に決め、トリプルアクセルも2回、4回転も1回決めた。スピンの回転数はかなり怪しいと思ったが、結果的にはちゃんとレベルはもらえていた。つまり純粋に、あの去年の世界選手権で皆を虜にした、ランビエールのあのステキなフラメンコのプログラムか、高橋の今年の、ショートの白鳥の湖や去年のファントムほどインパクトの無いロミジュリか・・・ここが大きな違いだと思った!!★ いくら踊りの才能はあっても、あのロミジュリのプログラムは、それほど彼の凄さが感じられないのがもったいない。それに比べて、ランビエールのあのフラメンコは、誰が観ても迫力満点だかナァ。もちろん、ランビエールは、スピンでも確実に点数が稼げる。改めて、ジャンプが決まらなくても高得点をたたき出せるランビエールの凄さを思い知った。そして、高橋もそれを感じたことだろう・・・。それにしても、0.16点差というのは、確かにキツイけどね* でもきっと彼なら、この結果をバネに更に成長してくれることでしょう。とりあえず、EVAN LYSACEKJOHNNY WEIRもそこそこ良い演技をして、彼らに確実に勝てるようになった大ちゃんは、やっぱり凄く上手になった証拠だよね。 

女子・・・こちらもハイレベルな戦いだった。今シーズンのグランプリ・シリーズの出来を観ている限り、最初から優勝は恐らく、ロシア大会で女子史上最高得点をたたき出した韓国のYU-NA KIMだろうと、私は予想していた。もちろん、真央ちゃんにも頑張って欲しいと思っていたけど・・・。やっぱりキム・ヨナの実力は半端じゃないから!! そして、やっぱりキム・ヨナが優勝したね。・・・でも、真央ちゃんの頑張りも凄かった!!☆ 確かにショートの2ミスにはかなり驚いた。キム・ヨナも1ミスしたから点数差はあまり開かなかったけど、さすがにルッツを跳ばないなんてことがあるなんて想定外にも程がある!! しかし、フリーで意地を見せて2位。キム・ヨナもループ1回転倒しただけだったので、彼女に追いつくことは出来なかったけど、一応フリー単独ではキム・ヨナを抜いたのだから!!★ ただ、ここがポイントなのだが・・・キム・ヨナは1回の転倒有りにも関わらず、真央ちゃんはわずか0.34点しか差を付けられていないのだ!!★ やっぱり、Program Componentsではキム・ヨナの方が上手だし、1回の転倒を除いて、技術的要素も加点だらけ。何をやらしても、ハイ・クオリティなのよね!! 真央ちゃんも基本的にはそうなんだけど、今回はルッツのエッジミスにトリプルアクセルのツー・フット等、ジャンプで細かい減点が多かった。3回転・3回転として判定されたけど、フリップ・トゥループのコンビネーションの回転も相当怪しかったしね。両者完璧な演技をすれば、キム・ヨナが勝ってしまうということが明らかになってしまった大会だったね!!★ 真央ちゃんの課題も見えた気がする・・・。それにしても中野友加里、本当に上手になったなぁーって、改めて感心したよ。今シーズン3試合とも、全てトリプル・アクセル決めてるし・・・。もう少し柔らかい身のこなしとスケーティングができて、トリプル・トリプルが跳べると、トップ組に入れるんだけどね。でも、本当によく頑張ったよ!! CAROLINA KOSTNERは、初ファイナル、しかも地元イタリアで3位オメデトウ!!☆

それにしても、テレ朝が今年のグランプリ・シリーズのアイスダンスとペアのBS朝日での放送を止め、CSのテレ朝チャンネルでしか、しかもタイミングがかなり遅れてしか放送しないため、全くチェックできてないんだよね!!★ ファイナルぐらいは観たかったんだけど、なんせまだ放送されていないという始末。テレ朝、来年は是非改善していただきたいわー。ペアは、ドイツのSAVCHENKO / SZOLKOWY、アイスダンスはロシアのDOMNINA / SHABALINが優勝して、しかもアイスダンスの彼らはオリジナル・ダンス3位からの優勝!! かなり気になる・・・*
そもそも・・・日本女子の選手層が厚いだけに、フィギュアは女子の人気が高いのだが、トリノ五輪以降、どうも女子は私の中でイマイチ盛り上がりに欠けるのよねぇー!!★ 作シーズンの世界選手権なんて、“ジュニア選手権ですかァ?!*”って言いたくなるぐらい、上の層が抜けてティーンだらけになった。上位選手の中では、かろうじてJOANNIE ROCHETTE中野友加里が21歳だったよね。もちろん、ティーンの真央ちゃんやキム・ユナも上手いんだけど、なんか味に欠けるというか、未だに荒川静香IRINA SLUTSKAYAの方がレベルが高いと思うよ!! つまり、全4競技の中で、一番レベルが低いのは否めない事実なのよねぇ・・・。しかし、今回は女子も含めて、見ごたえのある試合だったよ!!★ キム・ヨナもProgram Componentsで7点台後半を出してるしね。ティーンの女の子たちには難しいかもしれないが、はやくProgram Componentsで8点台を出せる女子選手、出てきて欲しいネェー*