UTADA UNITED 2006

REiKO2006-08-17

一昨日、チケットぴあからのメールマガジンを見て、今週の宇多田ヒカルのライブチケットが、「まだ間に合う!」と表示されていた。へぇ〜・・・。じゃぁ、少しゆとりのあるお盆期間中だし、さいたまスーパーアリーナまで行っちゃおうかなー・・・って思った。SOLD OUTじゃないということは、ヤフオクで格安でチケットが買えるかも!!・・・とひらめき、即その夜には2日後のチケットをかなり格安で落札した。イェイ!! 
そんな訳で、今日UTADA UNITED 2006』@さいたまスーパーアリーナに行ってきた。座席もなかなかナイスな、ステージ全体を見渡せる上に、ずっと座ったままでもバッチリVIEW。
とても素晴らしいステージングだった。よく出来たコンサートだよ!! 宇多田ヒカルの魅力って、私はまず第一に「声」、それから「世界観」「曲」だと思うんだけど・・・それが上手く出せるように、彼女の良さをいかに上手く演出するか、すごく考えられていた。スタッフには恵まれてるんじゃないかなぁ?! とにかく巨大スクリーンの映像の迫力と照明で、“ウタダ・ワールド”(“紀里谷ワールド”とも言う?!?!)が炸裂。中盤は彼女の「声」を聴かせるバラード、派手な演出は無く、暗めの照明にチェロの伴奏。そして後半は“アイドル・ウタダ”を最大に出すようにスクリーンには本人の映像がアップで3アングルから常時映し出されている状態。ちゃんと最後には盛り上がって、お客さんと一体になれるような仕掛けもあった。
・・・ただ、ここまで歌が下手だとは思っていなかった!! もちろん、彼女の歌唱力の無さは分かっていたつもりだったし、期待もしていなかった。しかし、「ここまでヒドイかーっ!!*」・・・という状態。最初の方は、もう気分は音痴な人と一緒にカラオケにいる気分。バラードでは、彼女の声の魅力は最大限に出せるんだけど、一歩間違えると音程を外し過ぎて最悪と紙一重。例えば「Be My Last」は音程がめちゃくちゃで聴き苦しかったんだけど、その直後に歌った「誰かの願いが叶うころ」は、もちろん音程が外していらがらも、かなり感情もこもっていたし、パワーのあるパフォーマンスだと思った。そして最後には、もう彼女の音程外しにはすっかり慣れてしまっていたが・・・*。いずれにしても、彼女が“レコーディング・アーティスト”であることは間違い無い!! 
ベストパフォーマンスは「First Love」。そして、その次がアンコールで歌った「Automatic」と「光」。一番感情がこもっていて、彼女が楽しそうに、気持ち良さそうに歌っていた。ワーストパフォーマンスは「SAKURAドロップス」。音程外しまくりどころか、リズムまでズレていた。実は、リズム感も無いのかも・・・* 
私は、彼女が“レコーディング・アーティスト”であると述べたが・・・けしてコンサートがダメだと言っているわけでは無い。コンサートの意味はすごくあると思う。やっぱり彼女の「声」は生で聴く価値はあるし、「世界観」もPVだと客観的に観てしまうところを、コンサートだと体感できる。しかも、ヒット曲オン・パレードで、USアルバムの曲以外は全てシングルカットされているものばかり!! 以前、アムロちゃんのライブに行った時に感じた“知らない曲は無い”現象と同じ。ここまで沢山のヒット曲を楽しめるのも、醍醐味の一つだろう。
宇多田ヒカルって、かなり特殊な歌手だと思う。“アーティスト”であり“アイドル”、“オタク”なのに“メジャー”。極めて異質な素質が入り交ざっていて、それが彼女の個性として認知されている。そんな複雑系な彼女に、ライブを観に来ているお客さんも反応に困る。だから、盛り上がりにも欠ける。でも、皆、大はしゃぎはしないけど、心の中で「観に来て良かった!!」って思っているんだろうなぁ〜・・・。会場から帰って行く観客を観ていて、そう感じだ。