ミュージカル『キャバレー』

ミュージカル『キャバレー』

三連休明け、9日・10日と朝早くから撮影、そして徹夜明けという今日・・・そんな状態ではあるが、仕事人間にはなれない私は、夜、松尾スズキが、あの有名な「キャバレー」を演出した、ミュージカル『キャバレー』@青山劇場を観てきた。

主演サリー役は松雪泰子、MCに阿部サダヲ、サリーの恋人クリフ役が森山未來というキャスティング。私は、松尾スズキ大人計画の舞台を観たことが無く、松尾スズキと言えば、今年フジロックで出会ったナァ・・・みたいなレベル。あっ、そういえば、松雪泰子も苗場プリンスで見かけたナァ。この2人とフジロックで遭遇しているって、スゴイ偶然だよね!!☆ 阿部サダヲは、とてもユニークだし、大人計画のレギュラーでもあるので、彼の活躍には期待していたが、そもそもミュージカル初挑戦の松雪泰子の歌唱力はどうなんだろう?!・・・と少々心配していた。そして、松雪泰子はどうだったかと言うと、歌はナカナカのモノだった。結構、歌えるじゃん!! っていうのが、正直な感想。ただ、ほとんど踊ってなかったけど、ダンス的な要素が入ると、非常に弱く、オーラ無し。やっぱりこのサリー役には、ちょっと厳しいんじゃないかなぁー。ただ、演じることについては、かなり頑張っていたし、最初はイマイチだったけど、途中からのってきた感じがして、そこは評価できた。阿部サダヲは期待通りのエンターテイナーぶりを発揮していたけど、案外ギャグのウケが悪かった。そして、実は期待していなかったけど、メイン3人の中では、森山未來が一番良かった!! 一重でいかにも東洋人の顔なのに、アメリカ人の役をとても自然に演じていたことに驚いた。ドラマでしか彼を観たことが無かったけど、歌もダンスもちゃんとしていて、彼はミュージカル向きかも。しかし、誰よりも輝いていて、素晴らしいと思った役者は、大家シュナイダー役の秋山奈津子さん。歌も演技も、周りのキャストを比較して、群を抜いていた。 

舞台全体の感想だが、正直ミュージカルとして観ると、原作とのギャップがあるので、違和感を感じる。ただ、ミュージカルという枠を外して、演劇として観るとアリなのかも。演劇の元ネタが「キャバレー」というミュージカルである・・・という表現の方が正しいかもしれない。それなりに楽しめたけど、グッと来るものは、ぶっちゃけ無かった。 
http://www.parco-play.com/web/play/cabaret/