有頂天家族

「有頂天家族」&「鹿男あをによし」

少し前に、森見登美彦著「有頂天家族を読み終えた・・・。

実は、森見登美彦の作品を読むのは初めて。万城目学著「鹿男あをによしを読んだ後に、母親に「奈良の鹿の次は、京都の狸の話があるから、読みなさい。」と薦められたのだ。そして、私はまんまと“奈良の鹿”から“京都の狸”を読むことになったのだ。・・・っていうか、「鹿男あをによし」的には、“京都の狐”だよね?! ・・・まぁ、そこは深く考えないようにする。(※しかも実際は、その間に1冊別の小説を挟んだしね・・・) 

そもそも、森見登美彦氏と万城目学氏は、比較されやすい。両者とも“京大卒”であり、年齢が近いというのものあるが、京都だったり奈良だったり、その土地の描写がかなり具体的であることも似ている。実際、彼らはどうやら仲良しらしい。森見登美彦氏のブログ「この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ」(※同じくHatena住民)には、しょっちゅう“万城目氏”が登場するしね。

しかも、この「鹿男あをによし」と「有頂天家族」においては、かなりの究極なファンタジーを描いている。「鹿男〜」は鹿が普通にしゃべったりするんだけど、そんなんで驚いてはいけない。「有頂天家族」にいたっては、狸の家族の話だけど、次男が蛙になって井戸で暮らしていたり、母親は宝塚ファンだったり、人間なのに天狗みたいな美女がでてきたり、まぁーかなりぶっ飛んでるわけで・・・* それなのに、そのファンタジーの舞台は、京都のかなり具体的な場所が特定できるような描写で綴られている。京都の土地勘がある人が読むと、絶対2倍楽しめると思う。だって、「その狸の一家は、糺ノ森に住んでいて、主人公の三男の名前が、下鴨矢三郎だよー!! しかも、この矢三郎のキャラが、イイ味出してんだよねーっ!! すっかり、下鴨矢三郎にハマッちゃったよ* 「鹿男〜」にしろ「有頂天家族」にろ、“現実な世界の中のファンタジーっていうところが、魅力なのさっ。

さて、「有頂天家族」・・・これはこれでかなり楽しく読めたのだが・・・ モリミー・ファンのキンちゃんに言わせれば、読む順番が違う!!★ ・・・と。まず、「太陽の塔」、それから「夜は短し歩けよ乙女」を読んで、その後「有頂天家族」を読むべきらしい。・・・仕方ないよ・・・私は、「鹿」→「狸」で読んでんだからさっ* ・・・といいつつ、「有頂天家族」も読み終えたので、早速太陽の塔を購入し、読み始めたよ。・・・そして、全部読んだら、キンちゃんと“偽電気ブランならぬ電気ブランを飲みに行くのさーっ。それも、“阿呆の血のしからしむるところ”なのさっ!! (※“電気ブラン”とは、お酒の名前。浅草あたりで飲めるらしいので・・・。)

有頂天家族

有頂天家族

鹿男あをによし

鹿男あをによし